ACT8では,【気持ちを伝え合うこと】を大切にしています。
子どもたちは,大人の反応を見て,
「伝えても大丈夫な気持ち(OKな気持ち)」と
「伝えてはいけない気持ち(NGな気持ち)」を
学習していることがあります。
たとえば,「うれしかった」「楽しかった」などのポジティブな気持ちは,
周囲に伝えると,「よかったね!」と良い気分で共有してもらえます。
でもそれが,「面倒くさい」とか「イライラしている」といった内容の場合は,
「そんなこと言わないでやろうよ」とか,
「そういうことは言ってほしくないな」など,
たとえ叱られなかったとしても,やんわりと気持ちを否定されてしまいます。
子どもたちが,ネガティブな気持ちを伝える場合でも,
「悲しかった」 「嫌な気持ちになった」など,
受け身な表現の時は,優しくしてもらえることが多いです。
その結果,本当はすごくイライラしていたのに
「○○されて悲しかったから」と言ってみたり,
本当は行きたくないのに,担任の先生から体育祭に誘われて
「行きます」と答えてしまったり。
大人に好かれるような表現を使うことで,本心を隠してしまう子どもたち。
でも残念なことに,多くの場合,
大人たちは,彼らの言葉が本心ではないことに気づいていません。
本心ではないので,何度話しをしても,同じ行動問題を繰り返してしまいます。
本当の気持ちを言ってもいいんだよ。
そういう気持ちになるのは,悪いことではないんだよ。
誰だって怒ったり,イライラしたりしてしまうことがあるんだよ。
そう伝えたくて,ACT8では,場面イラストとおにぎり顔を使って,
<こんな時,どんな顔(気持ち)になる?>と,
同じ場面でも,人によって感じ方が違うことを視覚的に学ぶ機会を設けています。
大人もビックリ!するくらい,いろいろな感じ方,考え方が出てきます。
そういう体験を重ねながら,(他にも色々な場面で働きかけますが)
思っていることを,安心して言うことができるようになってほしい。
そう願っています。
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